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Medical care診療内容

滲出性中耳炎

耳の疾患についてのお話

滲出性中耳炎

十分な治療が大切

この病気のお子さんをお持ちのお母さんは、通院治療が長期にわたり、お悩みの方も多いでしょう。多くの患者さんは小学校高学年には治癒しますが、痛みを伴う急性中耳炎を繰り返したり、手術が必要な後遺症を残すケースもあります。聞こえの悪い状態が続くということは、お子さんにとっても大きなストレスとなりますので、十分な治療と経過観察が必要です。

幼児難聴の原因にも

滲出性中耳炎とは、弱い毒性の細菌や菌の内毒素によって起こる中耳炎で、幼児の難聴の最も大きな原因です。病気が起こる要因として、耳と鼻をつなぐ耳管の機能異常も関与しています。特に、幼児では、急性中耳炎の後、あるいは慢性副鼻腔炎(蓄膿)に伴って発症しやすいといわれています。副鼻腔炎を合併している場合は、マクロライド系の抗生物質の少量長期療法が有効とされています。

きめこまかな治療方針で対応

治療がどうしても長期にわたる傾向がありますが、当院では症状の程度と頻度に応じて治療方針を分けています。

そして、できるだけ通院回数を減らすとともに、早期の治癒に向かうように対応しています。

  • 軽症の場合
    原因である上気道感染の治療および耳管通気療法を行うとともに副鼻腔炎を合併している例ではその治療を行います。患者さんの年齢と程度によっては定期検診による経過観察のみの場合もあります。
  • かなりの難聴、保存的治療では改善しない場合
    原因である疾患の治療に加えて、難聴の改善を図る必要があります。イオン麻酔、ボナン麻酔をしたのち、鼓膜切開を行います。
  • 治りにくい、症状を繰り返す場合
    切開を繰り返しても再発する場合は、中耳腔の換気、排液のために、鼓膜チューブを入れます。局所麻酔でできる場合は当院で行いますが、全身麻酔が必要な場合は、入院可能な施設を紹介します。

手術費用について

保険点数 3割負担の場合
鼓膜切開術 690点 2,070円
鼓膜チューブ挿入術(片側) 2,670点 8,010円

これにイオン麻酔の費用(45点/130円)、再診療、術後服用していただく薬剤の費用が加わります。

また、鼓膜チューブ挿入術に関しては、別途にチューブの費用(チューブの種類により異なります)が加わります。