初夏を迎えて、当院でも検診の用紙を持たれて、多くの方が来院されるようになりました。
耳鼻科検診では、ちょうどこの時期、プールの季節になりますので、どうしてもプール入水の可否が大きな問題なります。アレルギー性鼻炎の患者さんは、どうせ毎回指摘されるし、それでプールに入れないわけではないので、受診そのものを不満に思われる方もおられます。この制度、校医の我々を始め養護の先生や教員が協力して児童の健康管理をしていくことを理念としている学校保健法で規定されています。
ほとんどの患者さんは受診されても大きな問題とならず、一回の受診で終わる結果となります。しかし、毎年数例、一側性の神経性難聴がみつかることがあります。また、鼓膜に穴があいている例もあり、このような場合は耳栓を使用してプールに入っていただかないと、大きな合併症を起こす可能性があります。
明日から、プールが始まるからといって、検診の用紙を持って来られる方がおられます。すぐ結果がでる疾患なら良いですが、副鼻腔炎、滲出性中耳炎などの疾患なら治療に時間がかかります。検診で指摘されたら、あまり様子を見ないで、できるだけ早く耳鼻咽喉科を受診して正しい診断を受けていただくのが望ましいと思います。