いまや、「国民病」といえるほどになった花粉症。春先のスギ花粉やヒノキ花粉はあまりにも有名ですが、これまで、秋の花粉症についてはあまり知られていませんでした。夏から秋の花粉症は「夏かぜ」として見過ごされがちで、しかも子供に発症しやすいため、充分な注意が必要です。最近、全国の河川敷でオオブタクサやセイタカアワダチソウなどの帰化植物の繁殖がみられるようになり、夏から秋の花粉症の原因となっています。1年を大きく分けると、2~5月はスギ、ヒノキを代表とする樹木花粉シーズンで、 5~11月はイネ科、キク科を代表とする草の花粉シーズンとなります。代表的な秋の花粉と飛散時期を下記に示します。
ブタクサ キク科 8月から10月
ヨモギ キク科 8月から10月
セイタカアワダチソウ キク科 10月から11月
カナムグラ クワ科 9月から10月
ヒメガマ ガマ科 7月から10月
カラムシ イラクサ科 8月から 9月
秋の花粉症を疑う場合は、医院を受診し一度RAST検査という血液検査をうけてみられればいいかと思います。前もって抗原である花粉をはっきりさせ、それを避けることが、花粉症対策の基本と考えられます。ただ、秋の花粉症はスギ花粉に比べ飛散量が少なく飛ぶ範囲も狭いため、スギ花粉症ほどはひどい症状にはなりません。したがって、道ばたや荒れ地、河原などに近づかないようにし、事前に薬を内服することで、かなり予防できる考えられます。