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新しいコロナウイルス感染症の検査機器を導入しました

その他


当院は昨年12月初旬から、新型コロナウイルスの感染が疑われるかかりつけの発熱患者さんに対し、検査・診察を行ってきました。行う検査は、基本的には新型コロナウイルス抗原検査およびインフルエンザウイルス抗原検査のみで、必要に応じてアデノウイルスや溶連菌などの検査を追加してきました。実際のところ、2023年に入ってからは、コロナウイルス感染症とともにインフルエンザ感染症も流行期となっています。日によってはこの抗原検査によって、ほぼ全員がコロナウイルス感染症あるいはインフルエンザ感染症のいずれかに陽性になる事態となっています。

そのような中、このたび当院は、感染患者さんの増加に対応するため、また診断の確実性を上げることをめざして、迅速性と正確性の両方を兼ね備えた新型コロナウイルス感染症遺伝子検査システム「ID NOW™新型コロナウイルス2019」を導入しました。

「ID NOW™新型コロナウイルス2019」はNEAR法(等温核酸増幅法)という方法による遺伝子検査を13分以内という短時間で実施できます。そして、最近の報告では既存の検査会社による外注のPCR検査と比較して、陽性一致率(感度)は94・7%以上、陰性一致率(特異度)は98・6%以上となり、ほぼ同等の精度があると評価されています。

当院でおこなってきたコロナウイルス抗原定性検査は発熱の無い無症状者には推奨されず、発症早期では検出率がやや低下するとされてきました。これまで当院ではPCR検査が必要と考えた場合は他院を紹介し、結果が出るまで1-2日かかるのが普通でした。この「ID NOW™新型コロナウイルス2019」の導入により、PCRと同等の精度の検査が院内で行う事ができ、13分という短時間で結果判定が得られるようになりました。この検査機器の欠点は13分間、同時に複数の患者さんの検査ができないということでした。しかし当院では幸い、2台同時に導入することができました。これにより、同時に2人まで検査することが可能です。ご家族で来られた場合でも、対応することができ、待ち時間の短縮がはかれます。

現在、発熱をきたす感染症は他にもインフルエンザや感染性胃腸炎など多数あります。実際のところ、どの検査を選択し、どう組み合わせて行うかは医師の判断となります。2023年に入り、大阪府ではインフルエンザA型の流行がみられています。したがって、現在、当院ではコロナウイルス感染症とインフルエンザが同時に診断できる抗原検査キットの使用が中心となっています。しかし、この抗原検査キットで陰性であるが、発熱等の症状があり、コロナウイルス感染症が疑われる場合もあります。今後はこのような患者さんを含め、積極的にこの「ID NOW™新型コロナウイルス2019」による検査を行っていきたいと考えています。

当院は新型コロナウイルス感染症「診療・検査医療機関」の指定を大阪府から受けています。したがって、コロナウイルス感染症が疑われると医師が判断した場合には、コロナに対するいずれの検査であっても全額、行政による公費負担となり、無料となります。初診料、院内トリアージ料、他の感染症に対する検査費用、処方箋料は別途、保険診療で必要となりますので、ご留意ください。また、来院いただく際は電話で連絡の上、できるだけ車で来院してください。

以上、よろしくお願いします。

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