早いもので、今年も始まってから約3週間が経過しました。年初には今年の目標を決められた方も多いと思いますが、その後の進行具合はいかがでしょうか?”継続は力なり”と言いますが、何事にも”三日坊主”が得意な私にとっては、何事かを継続して行う事は、けっこう大変です(笑) 今年は少しでも沢山の方が、達成感と喜びで満たされて、幸せな一年になるといいですね。小さな頑張りが大きな結果へと繋がるよう、日々の努力を怠らずに頑張っていきましょう。
さて、今回は花粉症の話です。年が明けてまだ間もない時期ではありますが、春の花粉症シーズンはもうすぐそこまでやって来ています。そこで今回は、昨年の飛散の実績と、今年の花粉症シーズンの展望についてまとめてみたいと思います。昨年の飛散結果については、当院が参照元としている計測場所での実績データを元にしております。同じ大阪の実績でも、計測する場所の違いなどで、値が大きく異なることがありますが、予めご了承をお願い致します。
まずは、昨シーズンのスギ花粉の飛散結果からです。飛散開始日は例年より遅い3月2日でした。これは昨年の2月頃に、気温の低い日が多かった事が大きな原因で、飛散量の多かった2009年と比べると2週間以上も遅い記録となっています。その後、3月19日に最大飛散日を迎え、結果的に総飛散量は、過去の平均値と比べてやや少ない、という結果となりました。一方で、ヒノキ科花粉は、飛散の時期も量も、ほぼ過去の平均値並でした。ちなみに飛散開始日は3月30日、最大飛散日が4月13日、総飛散量は平均並みという結果です。上記しましたように、昨年はスギ花粉の飛散開始が遅く、それに伴って花粉症の症状で受診される方も、3月に集中しました。その為、3月中には混雑する日も多く、例年と比べても忙しい3月であったように思います。
さて、それでは今年の花粉症シーズンの予測を現時点で把握している限りでまとめてみます。まず飛散開始日ですが、ほぼ例年通りで2月20日頃と予測されています。ただしスギ花粉の飛散開始には日々の最高気温が大きく影響しますので、今後、寒い日が続くようであれば、飛散開始はそれだけ遅れることになります。続いて総飛散量について。今シーズンのスギ、ヒノキを合算した花粉の総飛散量は、昨年の約1.5倍程度で過去の平均と比較してもやや多いと予想されています。花粉の飛散量は、多い年と少ない年を交互に、ほぼ規則的に繰り返しています。その周期に当てはめると、今年は多い方の年にあたるのですが、やはり少し多そうな感じですねえ。
昨年の11月には、富山県で全国初の無花粉スギの本格的な植樹が行われました。現在は県内のみでの植樹のようですが、3年後には県外向けの出荷も予定されているようです。このまま順調に植樹が進んだとしても、無花粉スギが全国にまで広まるにはもう少し時間が必要な感じですが、将来的にはスギ花粉が激減する可能性もありそうですね。