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今年の花粉症

事務長の部屋

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かった今年の花粉症シーズンですが、ゴールデンウィークの終了と同時にやっと終わりを迎えました。花粉症患者の皆さんは、今年もつらい思いをされた事かと思います。そんな花粉症シーズンの最中には、多忙であることを言い訳にして更新も怠けておりましたが、院内の混雑も収まってきたところで、今回は過去数年分の花粉飛散のデータを基に今年の花粉症シーズンについて振り返ってみたいと思います。予想の段階では、「今年は大量飛散!?」 「去年の10倍!?」などと大騒ぎしておりましたが、実際の数値はどのような結果になったのでしょうか。速報でお伝えいたします(笑)

なお、花粉飛散量の調査は数多くの組織や機関が様々な場所で行っておられます。既にご存知のデータと、我々の使用するデータに若干の差異が発生することもあるかと思いますが、ご理解のうえでご覧いただけるようお願いいたします。

それではまず始めに飛散の開始日について検証してみましょう。大阪でのスギ花粉の飛散開始は、通常は2月の中旬~末頃になります。飛散の開始日は、1月以降の気温に大きな影響を受けますので、その年の総飛散量とはあまり関連性がなさそうなんですが、実は過去数年のデータを見る限り、総飛散量の多かった年では飛散開始日も早くなる傾向にあります。さて、それでは今年の大阪でのスギ花粉の飛散開始日はいつごろだったのでしょうか。今年は2月23日が飛散開始日でした。時期としては平年並みか、平年より少し遅い開始日となりました。ちなみに記録的なほどに飛散量の少なかった昨年の飛散開始日は2月22日で、逆に記録的な大飛散になった2009年は2月13日に飛散が開始されています。

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次に飛散の終了日についてです。ここでもスギ花粉を例に見てみますと、終了時期は3月の下旬ごろ~4月末ごろまでと過去数年でもかなりのバラツキがあります。飛散開始日や花粉の総量に影響を受ける為にこうなるのですが、終了日がわかることでそのシーズンの花粉の飛散期間(飛散日数)がわかります。過去数年のデータを見る限りでは、飛散期間と飛散量は正比例の関係にあるようで、飛散の少なかった年には30日を下回るほどですが、多かった年にはその倍の60日以上の年もあります。さて、それでは今年の終了日と飛散期間はと言いますと、終了日が5月8日で、飛散期間は75日と、非常に長いシーズンでした。

さて、それでは最後に総飛散量の結果についてです。結論から申しますと、花粉の飛散量はスギ、ヒノキ共にほぼ過去の平均値程度でした。シーズン前には散々騒がれたものですから、少ないように感じられるかも知れませんが、この飛散量の結果は、事前の予測値とほぼ一致しています。極端に少なかった前年と比較する広告や記事が多かった為、大飛散のイメージが強くなっていたのですね。飛散量については、多い年と少ない年を1年ごと、ほぼ定期的に繰り返しています。その順番からすると、来年は少ない方の年にあたります。果たして、来シーズンの飛散量はどうなるでしょう!?

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