ちょうど一年前、自宅の前にたくさんの野鳥がやってくることを書きました。ところがあの後、なぜか突然、自宅前の河川の水質が悪化し、ほとんど鳥が来なくなってしまいました。

　実は、この自宅前の川は普通の淡水の河川ではありません。上流から真水の流入はほとんどなく、実質的には海の延長ということになります。潮の満ち引きにより、河川の水位は大きく変化します。大阪湾への河口は自宅から3kmも離れているですが、川の水質も大阪湾の状態に左右されます。この川の汚染の理由は、堺市の河川水路課の方のお話では、堺港の水質が著しく悪化した影響だということです。

野鳥が来なくなったためか、水質が変化したためか、今度は海の魚が多数観察されるようになりました。特に、40cm以上の巨大な鯉かと思われるようなボラが悠然と泳いでいる姿には、びっくりします。おまけに、もともとたくさん棲んでいたカメも相変わらず観られ、これらが一緒に泳いでいる様子は少々不思議な感覚です。

以前も書いたとおり、政令指定都市のど真ん中のちっちゃな川なのですが、けっこういろいろと楽しませてくれます。今年中には、仁徳御陵と周辺河川の水環境再生プランが進行し、再び水質の改善が図られるようです。今後、前の川がどのように変貌していくか楽しみにしています。